









主人の仕事の関係で結婚後は引っ越しを繰り返し、この家が9軒目になります。その間アジアにも滞在し、帰国するまではベトナムで4年過ごしました。ベトナムに住んでいた時期にこの土地を購入し、いつか家を建てようと考えていたんです。

結婚したてのころは白木を使った北欧風のインテリアが好きだったんですよ。でもその後あちこちに住んで、アジアのものもいいなって思うようになりました。この家を建てようと決めてからは、新しい家のためにベトナムで好きな家具や雑貨をいろいろと集めていました。またベトナムで料理教室を開いていたのですが、帰国して数カ月後には本格的にここで教室を始めています。

家具やインテリアのイメージは何となく思い描いていたので、それを設計者にお伝えしました。私は建設会社でインテリアを担当していたので、キッチンの棚やリビングのイメージなどについてはスケッチを描いてお渡ししたりもして。
一方、構造や設備、外観デザインなどは設計者にお任せです。ベトナム料理の教室を開くから、外観は和でも洋でもなく、「モダンで飽きないアジアンテイスト」でお願いしました。あと、お料理教室を開いている時は二人の子供たちが2階に直接行けるようにするなど、動線は分離してくださいって。
中庭を囲んで各部屋が並ぶ設計案は、最初からほとんど現在の形と同じです。実は、こちらにお願いする前は別の知り合いに設計を頼んでいたのですが、予算の範囲では面積も仕様も希望が全然かなわなくて。でもここでは私たちの希望をきちんと実現した案を示してくださったので、一目で気に入りました。当初案から変更をお願いしたのは、リビングが少し狭かったので西側の壁を外へ広げてもらったとか、キッチンの上にあるトップライトを大きめにするとか、その位でしょうか。


窓をフルオープンできる中庭は本当に気持ちいいんですよ。ベトナムの家にはタイル張りのパティオ(中庭)があるので、それをイメージして輸入タイルを張っていただきました。子供たちは裸足で出ています。春や秋は窓を全部開放していますし、料理教室の時も風が通るので匂いが閉じこもらないのが助かります。
それぞれの部屋は中庭に面してぐるりと回遊できるようになっていて、料理教室の時も家族はキッチンを通らずにトイレなどに行き来できます。和室に寝転んで、中庭越しにダイニングを見るのもお気に入り。中庭に面して窓を設けているのであちこちから風が通り抜けるし、外からも見えないのでくつろげるんです。
トップライトは、遊びに来た友人から「暑くないの」と聞かれました。友人は自分の家で西側にトップライトを作ったのですが、すごく暑いそうです。でも、ここは北側から採光しているからまったく暑くありません。柔らかな光が落ちてきて、調理台周りがとても明るくて気持ちいい。同じトップライトでも、位置や形など細かいところまで配慮しているから違うんでしょうね。

私が帰国して家づくりを進めている間も主人は海外にいたので、私が書くブログなどを見て状況を把握していましたね。彼は土木エンジニアということもあって家づくりは基本的に私に任せてくれましたが、気にしていたのは地盤のこと。スペースラボさんの仕事を見て安心したようです。今も時々帰国する時は、すっかりくつろいでいます。


インテリアや雑貨など好きなものの写真をスクラップしてファイルを作ったのですが、これがとても役に立ちました。私たちはこういう家族で、こういう食事をしていますといった私たちのカラーを設計者やスペースラボさんに知ってもらえるようにと思ったんです。
ただ、好きなものをたくさん集めていくと、だんだん種々雑多になってきてしまう。そこで、自分の家具の写真も織り交ぜて見比べたりしながら取捨選択していきました。写真を見ていくうちに「なぜここが好きなのか」、「ダメなのか」が分かるようになるんです。「これはちょっとナチュラルすぎるかな」とかね。
スクラップは、自分の好きなもの、つくりたい空間をはっきりさせる意味でもとても効果的です。ぜひ、皆さんも試してください。